石油掘りの唄(アゼルバイジャン・ワーク・ソング)

蟹工船WORK SONG BOOK~日本の労働歌集

蟹工船WORK SONG BOOK~日本の労働歌集

年越し派遣村」村長として、格差と貧困を告発していた湯浅誠氏が前書きを書いている。このCDの中に「石油掘りの唄(アゼルバイジャン・ワーク・ソング)」が 入っている。ダークダックスが歌っている。この歌はダークダックスが1960年代初めにソ連を訪問したときに、ソ連から持ち帰った歌のひとつであった。歌詞は次のとおり。

ガッタンゴットン、ガッタンゴットン

休みなく働くよ働くよ、石油井戸

おいらは朝から 見回りだ

暑いお日さまなんかは、平ちゃらだ

お日さまなんか、負けるよじゃ

かわいいあの娘に、きらわれる

おいらのオジイも、おいらのオヤジも

みんな石油掘り、バクーの生まれよ

おいらの体にゃ。石油が流れる

おいらの生まれは、アゼルバイジャン

1960年代に日本で歌われたが、ソ連バクー油田の地理的な位置を理解した日本人は当時ほとんどいなかったと思う。この歌詞から分かるように、ロシア民謡とは異なる陽気な歌である。

1991年のソ連崩壊によりアゼルバイジャンが独立し、バクー油田開発に国際石油資本(石油メジャー)が関与している。日本の国際石油開発帝石INPEX)も石油開発に参加し、日本もカスピ海石油開発に参加している。バクー油田に脚光が浴びているが、「石油掘りの唄(アゼルバイジャン・ワーク・ソング)」が日本の労働歌集でCDに再録されたのには、バクー油田開発と全く関係はない。

日本の労働歌として、「石油掘りの唄(アゼルバイジャン・ワーク・ソング)」を聴くことができるようになった。