5月28日、アゼルバイジャン共和国独立記念日


5月28日は、アゼルバイジャン共和国独立記念日

1991年のソ連解体により、アゼルバイジャン共和国が独立した。ソ連解体の過程でアゼルバイジャンは、1989年10月5日、共和国主権宣言。1991年2月5日、「アゼルバイジャン共和国」に国名変更。1991年8月30日、共和国独立宣言。この過程では、5月28日は出てこない。

1918年5月28日、ロシア革命後にガンジャにおいて、「アゼルバイジャン民主共和国」として独立宣言をおこなった。この共和国は赤軍のバクー進駐により崩壊するまでの23か月間の短命な共和国であった。当時のイスラム世界における独立国の政体は、王国など君主制であった。アゼルバイジャン民主共和国は、イスラム世界最初の共和国であった。イスラム教徒が主体となって樹立した共和国であったが、世俗化、信教の自由を定めた世俗憲法を持ち、複数政党制による議会政治を行っていた。現在から見ても先進的ではあったが、赤軍進駐により独立を維持することができなかった。

現在のアゼルバイジャン共和国は、アゼルバイジャンでの最初の独立を独立記念日としている。民主共和国では民族政党ミュサヴァト党が政権運営をおこなっていた。ミュサヴァト党は、アゼルバイジャン共和国ではイーサ・ガンベル党首率いる野党。他方、イルハン・アリエフ大統領は故ゲイダル・アリエフ大統領(元ソ連共産党政治局員)の長男。現政権はソ連共産党幹部の息子がなっている。5月28日を独立記念日として祝っているが、アゼルバイジャンではその歴史をあまり触れいない理由は、ミュサヴァト党が野党であるからこともあるのであろう。