急速に発展するバクー

アゼルバイジャン共和国の首都バクーは急速に変化しつつある。カスピ海の石油がBTC(バクー・トビリシ・ジェイハン)パイプラインを経由して輸出されている。ロシア経由ではない、石油パイプラインができたことはアゼルバイジャンにとって大きな意味がある。ロシアにエネルギー安全保障でのリスクを減らすことができた。

1991年のソ連崩壊でアゼルバイジャン共和国が独立を回復(1918年に23ヶ月間独立、赤軍によって崩壊)したが、約5年間は混乱が続いた。ハイダル・アリエフ、イルハム・アリエフの親子2代の政権は、典型的な開発独裁である。石油収入より、バクーは表面的に発展している。しかし、この20年間で一部の大金持ち(アリエフの出身地ナヒチェヴァン関係者)が誕生しているが、中間層は誕生しておらず、多くは低賃金や失業者の状態にある。開発独裁は、どこの国でも同じで、一部の大金持ちが生活を享受している。西側ブランドのブティック店が多く開店している。買っている人を見かけない。しかし、つぶれないところを見ると、大金持ちが買い物をしているのだろう。

バクーは石油景気によるバブルのようだが、社会主義時代もいまも構造的な汚職と不平等は続いているようだ。