駐日カザフスタン大使と日本語

アクルベク・カマルディノフ駐日カザフスタン大使は日本語に堪能である。母国語(カザフ語)以外にロシア語,英語が堪能なポリグロットである。1994-95年には,国際交流基金北浦和日本語センターで研修を受けている。カザフスタン知日派の有力者の一人である。1991年にソ連が崩壊し,カザフスタンが独立して20年近くなっている。この20年の間に日本語ができるカザフ人外交官が大使にまで上り詰めている。カザフスタン外務省は知日派外交官を養成している。

他方,日本外務省はこの20年で対中央アジア外交や対カザフスタン外交で,中央アジアカザフスタンを知る第1級の外交官を輩出できているのであろうか。中央アジアなどを旅していて,そのような日本人外交官に出会ったことがない。

カザフスタンが日本を重視する姿勢を見せているのに,アジアの大国を自負する日本外務省は,そのような動きに対応できていない。それもカザフスタン中央アジアの大国であるのに,欧州局の中に位置づけている。このような思考では,外交でダイナミズムを示すことも無理なのかもしれない。