アタテュルク・ダム

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トルコの南東部は歴史的に水不足のため開発が遅れていた。トルコはアタテュルク・ダムの建設を国家事業として実施した。このダムが出来たことでトルコの南東部は,肥沃な大地に変わった。水が引かれて農業生産が盛んになった。

ユーフラテス河の水がトルコで取水されると,下流部のシリアでは水が少なくなっている。国際河川で上流部での水の取水や貯水が下流に位置する国には大きな影響を与えている。

21世紀,水問題が大きくクローズアップされている。これは農業,飲料水など生活に直結しているからであるが,国際河川から生じる諸問題について,現代日本で理解するのは難しい。しかし,日本でも水争いが江戸と明治時代などで頻発していた。いまでは水は農業用水などで水利として,地域の権利(あるときは既得権益)になっている。

国際河川の管理でうまくいっているのは欧州ぐらいである。アジア,中東,中東アジアでの国際河川には未解決の問題が山積している。