日本政府、トルコに柔道指導の警察職員派遣へ(報道)

2010.11.20

報道によると、柔道専門の警察職員をトルコに派遣するとのことだ。

北大西洋条約機構NATO)軍など駐留外国部隊からアフガニスタン側への治安権限移譲に向け、同国の軍と警察の育成が急務となる中、日本政府は来年トルコで実施される警察官の訓練に柔道を指導する警察職員らを派遣し支援する方針だ。外務省や在カブール日本大使館によると、訓練は来年3月からトルコの警察学校で実施され、高校を卒業した幹部候補の約500人が対象。日本は米国とともに資金を拠出するほか、警察職員ら数人を派遣する。柔道は訓練内容の一つとされ、容疑者を制圧する技術とともに警察官としての規律や心構えを教えるという。」

トルコは、1979年のソ連アフガニスタン侵攻以前、アフガニスタンとの関係は良好であった。当時の国王ザヒル・シャーは、アフガニスタンの近代化のためトルコからの支援を受けていた。国王はトルコを近代化の手本としていたが、彼の近代化に対して、旧守派の抵抗は大きかった。

トルコはアフガニスタンの治安の安定のため、トルコ軍を派遣している。同じイスラム教徒ということもあって、アフガニスタン市民の受けもいい。トルコがアフガニスタン復興のためアフガン人警官をトルコで訓練する。日本もこれを支援するのに、人的な貢献をすることはいいことであろう。警察官の給与などに日本は援助しているが、目に見えた援助になっていないから、柔道専門家の派遣は目に見えた形になる。日本がアフガニスタン復興に巨額の支援をしていても、アフガン人のほとんどは知らない。日本の援助がアフガニスタン人に知ってもらわないと、日本の貢献は誰も知らずにおわってしまう。

東南アジアなどのアジアで中国が箱物援助で、アジアの人々にインパクトを与えているが、日本のプレゼンスを再びあげるためにも、もっとプロパガンダ的な広報をしてもいいのではないだろうか。控えめは、外交や国際政治では通じない。