A Jewish Girl in Shanghai『猶太女孩在上海』


Wu Lin, A Jewish Girl in Shanghai 呉林『猶太女孩在上海』華東師範大学、2008年4月、定価150元

上海ユダヤ難民記念館入口の入場券売場でユダヤ難民の書籍が数冊販売されていた。その中の1冊を購入した。カラーの漫画に英語のセリフの外国人向けの書籍。内容は上海に避難したユダヤ人少女の物語。いつもの中国の本のように、悪い日本軍人が登場し、日本軍国主義ユダヤ少女が反抗する。著者のサイン入りであった。

ユダヤ難民たちは、虹口の日本人が多く居留する地域に生活し、日本人とはうまく生活していた。日本人も欧州から渡来した彼らのカフェやレストランを本格的なヨーロッパの味で安価なので利用していた。ユダヤ人と日本人の庶民が共存していた。しかし、中国共産党歴史観に基づくと、上海のユダヤ人と日本人の共存は無視されている。まあ、この本が中国で出版されているから仕方がない。しかし、これが正しい出来事として、この本を購入した外国人たちが思ってしまうのだろう。日本の漫画家には、《虹色のトロツキー》を描いた漫画家もいるので、戦前のユダヤ問題に関心あるから、もう少しまともな漫画を描いてもらいたいものだ。

前にも書いたが、上海ユダヤ難民記念館の展示は日本に対して悪意のないのは、記念館の説明を準備したのが、この問題につきよく研究した中国人研究者が参加したからであろう。