ウズベキスタンの基地建設

ウズベキスタンのフェルガナ盆地のハーナーバード(Kanabad)で基地が建設されている。規模としては大きくはないようである。ハーナーバードはキルギスとの国境近くで,キルギスのジャララバードに近い。

今年5月26日,キルギスから越境してきた武装集団がこの地域を襲撃している。フェルガナ盆地はウズベスタンの農村地帯で農民たちは生活はできているが,タシケントのような都市生活を享受する生活レベルにはない。フェルガナではデモ隊が虐殺されるという事件が記憶に生々しい。この地域の生活レベルは低い。現金収入の手段がないので,麻薬の密輸に携わる人々も多い。この地域では,誘拐が頻発していて,若い女性たちが中東に人身売買されているという噂話も聞かれる。

フェルガナ地域は,ウズベキスタンタジキスタンキルギスの国境線が入り組んでいて,国境警備が手薄である。容易にアフガニスタンの麻薬が,タジキスタンキルギス経由でウズベキスタンに運ばれている。麻薬の密輸防止,武装集団の越境阻止を目的のための基地建設であろう。

日本のJICA職員がキルギスのこの地域で誘拐されるという事件があったように,いまでも武装している集団が跋扈している。彼らは麻薬密輸や人身売買によって収入を得ている。軍事基地というよりも,国境警備隊の基地建設であろう。中央アジアにおいて,この地域は不安定な地域であることには違いなく,ここを通過する麻薬はロシアや欧州に流れている。